眼科・耳鼻咽喉科でのレーザー治療
レーザー治療は多くの診療科で大きな成果を発揮していますが、眼科や耳鼻咽喉科でも痛みのない早い治癒ができる治療として注目されています。
レーザー治療はアインシュタインから
レーザー治療は美容外科での治療が一般に知られていますが、今では様々な診療科でさまざまな使い方がされています。現在のレーザー治療という発想のいちばんの大もとは90年近く前のこと、相対性理論で有名なアインシュタイン博士の「誘導放出の研究」という論文に始まります。それから40年程が経ち、アメリカのT.H.メイマンが初めてレーザー発振装置を開発しました。それからほどなく、まだ1960年代に初めてのレーザー治療は行われました。レーザー治療の父と呼ばれているオン・ゴールドマンは、ルビー・レーザーで子どもの血管腫の治療に成功しました。その後、つぎつぎと装置の開発が進み、脱毛治療がなされるようになりました。当初の装置では、有色人種の肌には利用できないものでしたが、次々に改良が進み、どんな皮膚の色でも問題なく利用できるものが完成しました。それから進化して、レーザー照射装置も用途に応じていろいろなものが開発され、美容外科だけでなく、歯科や眼科、皮膚科、外科などあらゆる分野で、21世紀の医療には欠かせない存在となりました。なお、エステサロンでもレーザー脱毛が施術されていますが、医療用レーザーとは別の弱いレーザーを照射するもので、医療行為とは別のものです。
レーザー治療のしくみ
いろいろな診療科で活用されているレーザー治療ですが、そもそもレーザーとはどういうものなのでしょうか。レーザーが発生するしくみは、原子と分子に刺激を与え続けると発生する光が次々と連鎖的に発生し増幅されて発生する光線をいいます。医療以外でも精密ないろいろな分野で活用されますが、精密な彫刻の制作などでわかるように、波長が揃っているために小さく集めて大きなエネルギーを発します。プレゼンテーションなどで使用されるレーザーポインターの光が懐中電灯のように拡散しないことでもよくわかります。一点にエネルギーを集中させることが可能なために、脱毛治療で回りの皮膚を傷つけることなく、1本1本の毛に対してだけ作用させることができるのです。私たちの身近に存在するレーザープリンター、CD、DVD、ブルーレイディスクなどはすべてレーザーを利用している機器です。もっとも波長の短い青色レーザーを利用することで大容量の記録を可能にしたのがブルーレイです。レーザーポインターなど力の弱いものでも事故が起こることもあり、取り扱いを間違えると大変危険なもので、レーザー治療機器は医療機関でのみ厳重な管理のもとに利用されます。今後の開発で新たなる活用も期待されています。